わたしのスマホくん

「でも、ぼく円華の気持ち分かる気がする」
「自分も」
「まさかのお前らまでもか……」

「ただ純粋に嫌だなって。友達の渚以外はぼくの知らない子だらけだし……知らない友達、しかも男の子だったら余計に」

少しだけ、むっと口を結ぶ碧くんがかわいい。
その横で碧くんに共感する莉雨くんも、同じような表情になったからダブルでかわいい。

「……でも、あおだけなの?そら。ボクはもうお留守番なの?」

右側を見れば天使のような桃李くん。

「僕もいないとさびしいよね、青空」

左側にはにっこりほほえむ円華くん。
わたしにささやきかける2人に明華くんはため息をこぼす。

「あきらめろ。留守番って言っても明日は初日だし、帰りはいつもより早いんだよな?」
「うん、お昼食べて……掃除があれば終わりしだい帰ってくるよ」
「なんで明華が明日早いって知ってるの?僕知らないのに」

眉間にシワを寄せ、円華くんは目を細めた。

「予定表机の上にあったから、青空にことわりをいれて撮ってあるからな。何度も見て覚えた」
「……いつの間に」
「にらまないでくださいっ」

円華くんに視線の圧をかけられ、明華くんは手で壁を作った。

「えっと、まぁ明日は碧くんだけを持っていくことになる……から」

ああ……

うるうるする桃李くんに、不機嫌になる円華くん。それでいい、と頷く明華くんにしょんぼり体育座りの莉雨くん。

こ、これはどうしたら──

でも、明日は早いし……もういっそ5人をお留守番にしてみてもいいかも?心配だけど、わたしが早く帰ればいい話だし。

「あー明日は、5人ともお留守番にしようかなぁ」

『え』
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