First Light.


「クラブに行ったのはただの好奇心です」


まぁ、そのほとんどはユズのだけど。


「もう来んなよ。あそこはあんたみたいな奴が来る場所じゃねぇから」

「私みたいなって、お嬢様が来るような所じゃないって事?」

「そう。お嬢様は知らなくていい世界なんだよ」

「お嬢様だってたまには遊びたいんですよ」

「知るかよ、勝手にお茶会でもしてろ」


その言葉にブッと思わず吹き出して笑ってしまった。
食べ終わったアイスの棒をガジガジと齧りながら彼は「何笑ってんだよ」と私を睨んでいる。


「そういえば名前なんていうんですか?」

「は?なんで?」

「だって私の名前は知ってるじゃないですか」

「それはあんたが自分から個人情報落としてったからだろ。俺は不可抗力」

「…確か、なんとか理人さん?」

「………」


助けて貰った時に呼ばれた名前を言うと、更に不機嫌そうな表情になってしまった。


< 21 / 250 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop