First Light.
タクシーを待つこと数分。
もう少しで着きそうだと言うことで理人さんと2人、お店の外に出て待つことになった。
「…今日は勝手に来てしまって本当にごめんなさい」
「………」
…何も返事をしてくれない。チクリと心臓が痛む。
隣にいる私より少し身長が高い理人さんを見上げた。
怒っているのかいないのか、分からない表情でどこかを見ている。
「俺結構マジでキレたよ」
やっと言葉を発してくれた理人さんにホッとしたのと、その台詞に気まずくて下を向いてしまった。
「久しぶりにあんな怒鳴ったわ」
「…」
「ごめん、大きな声出して。怖かっただろ」
「私が悪いから…」
怖かったか、と否定しなかった私に困ったように笑ったのを見て少しだけ安心した。
「俺、もう来んなって言ったはずだけど?」
「…だって、それはクラブに来るなって事ですよね?」
「……あー、マジムカつく。この屁理屈女」
「なっ、」
「追加だな。屁理屈不良お嬢様に変更」
理人さんはクククッ、と口元に手を当てて笑った。