それは禁断という愛
「そう言う事じゃなくて。」

「えっ。」

「美麻さんを、甘やかしたいの。」

そう言って里中さんは、ポットを持って水を入れに行った。

さっきの言葉が、頭の中から離れない。

里中さんは、私の事を好きなんだろうか。

そもそも、好きでなければ。彼女になって欲しいとは、言わないのだろうけど。


「はい。」

重いポットを持って、里中さんが現れた。

「ありがとうございます。」

私がコンセントを入れると、ポットは沸騰中になった。

「で?俺のデートの誘い、無理?」

ドキッとした。

「返信ないから、今回はお断りかなと思って。」

「いえ、その……」

まさか、里中さんを意識しすぎているなんて、言えない。

「今まで通りでいいよ。」

「里中さん……」

「それとも、俺の事意識してくれてるの?」
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