それは禁断という愛
その時思った。

私は里中さんの彼女になったのだと。

付き合おうと決めたのは、昨日なのに。

もう彼の事が心配で心配で仕方ない。


「ちょっとお手洗いに。」

私はまた立ち上がって、オフィスを出るとエレベーターに乗って、1階まで降りた。

1階に着き、エレベーターを降りると、里中さんが戻っていないか、探しまくった。


「あ、スマホ。持ってくるんだった。」

慌ててオフィスを飛び出しすぎ。

でも、里中さんだって大人なんだから、少しくらい帰りが遅くなったとしても、心配する事はない。

そう自分に言い聞かせても、不安が募る。

「里中さん。」

何故かその時、涙が出た。

「里中さん、早く戻って来て。」

その瞬間だった。

後ろから誰かに腕を掴まれた。

< 47 / 47 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
会社では“綺麗系上司”として知られる美菜。 仕事に隙はなく、女として扱われることにも、いつしか期待しなくなっていた。 そんな彼女の前に、同じ課長として異動してきたのが、年下の男・和樹。 仕事ができるだけでなく、美菜を自然に、そして対等に“女性”として扱うその距離感に、心が少しずつほどけていく。 休日、近所のラーメン屋で偶然会ったことをきっかけに、二人は仕事とは無縁の時間を共有するようになる。 ジーンズにパーカー――飾らない姿の美菜を、和樹は変わらぬ眼差しで見つめていた。 やがて、何気ないキスから始まる大人の関係。 女として抱かれる喜びと、曖昧な立場への不安。 会社で見る彼の姿に、胸がざわつく夜も増えていく。 「これは恋じゃない」 そう言い聞かせながらも、彼の腕の中だけが、なぜか安心できる場所だった。 そして迎えた誕生日。 いつもと違う夜、差し出された指輪と、真っ直ぐな言葉。 ――溺愛される覚悟は、できている? 仕事では上司、休日は女。 ほどかれていく心の先に、美菜が選ぶ未来とは。
表紙を見る 表紙を閉じる
ピアニストとして世界に羽ばたくはずだった天音美玖(あまね みく)は、 本番の舞台で倒れ、脳腫瘍と診断される。 担当医は、冷静沈着と名高い外科医・渡部悠真(わたなべ ゆうま)。 「俺なら君を救える」――そう告げる彼の声が、 美玖の止まりかけた心を再び打たせた。 だが、手術をすれば右手の神経を失い、二度とピアノは弾けない。 オペを拒む美玖と、彼女を救いたい悠真。 理性と感情の狭間で、ふたりの心は静かに燃えはじめる。 「もし明日、目が覚めなかったら……先生、恋を教えて」 命の灯が揺れる病室で、ふたりは禁じられた愛を交わす。 失われた音、残された愛。 左手だけで奏でる旋律が、世界を震わせる。 ――白衣の下に潜むのは、誰よりも静かで深い溺愛だった。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop