ヤンキー高校に転入した私
「ははは、豪快にいったな。」
「やりすぎちゃったかな……」
「いいだろべつに。」

大門寺は申し訳なるくらいに股を押さえて悶えている。しかし声の出ない大門寺に変わって、緑のモヒカンが前に出てきた。

「まだやる気か?お前んとこの大将、そんなだぞ?」
「やっちまえ!」

満の声で武器を構えた閃爆の奴らが向かってきた。

「めんどくせーな。紗里奈、離れてろ。」

急いで1組のみんながいるところまで走って行くと、乱闘が始まった。閃爆の奴らは武器を持っている。不安げに見ていると、後ろから声がした。

「紗里奈、ここは危ないからこっち来て。」
「薫くん!」

私は乱闘中のみんなが気になりながらも、薫くんと一緒に倉庫を出た。薫くんは迷うことなく少し離れた場所にある別の倉庫に入っていく。見るからに怪しい場所だ。

「薫くん、ここって……?」

私は前の前にいる人物を見て息を飲んだ。さっきまで大和くんのところにいたはずの緑のモヒカンが目の前に立っていた。
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