白いカーネーション
私は、母の日のカーネーションを選ぶ為に、ネットを開いた。

たくさんの色のカーネーションが、目に入る。

定番の赤、ピンク、オレンジ、紫なんかもある。

「へえ~。いろんな色があるんだ。」


薄ら覚えている母の日の思い出と言えば、小学生の時に、学校の行事でカーネーションを作ろうという授業が行われた。

美術の時間で、造花を作る授業だった。


もちろん、造花なんて作る事は初めて。

上手く作る事なんて、できなかった。


放課後、歪に作られた造花のカーネーションを、祖母に手渡しした。

無論、他にあげる人がいなかったからだ。


「これは何?」

「カーネーション。造り物だけれどね。」

その時祖母は、嬉しそうに何度もありがとう、ありがとうとお礼を言ってくれた。

その夜は、何故か私の好きなハンバーグが、夕食に出た。

あげる人がいなかったから、何の意味もなくカーネーションをあげたのに。

赤いカーネーションをあげる意味も知らず、ただラッキーだと一人舞い上がった。

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