冷淡女上司を攻略せよ!~ヘタレ年下イケメン男子の恋愛奮戦記~
社長の来訪
冬美さんは、洗濯やら掃除やらといった家事を、きびきびと、鼻歌まじりでやっている。俺も手伝うと言ったのだが、「まーくんは病み上がりなんだから、安静にしていてね」と言われ、リビングのソファに座り、まったりしているところだ。

ふと、姉貴に使命完了の報告をしようと思い立ち、スマホを触ると、逆に姉貴からラインが来ていた。

『大丈夫なの? 冬美に迷惑掛けてない?』

やはり俺がここに泊まった事はおふくろにバレており、更に姉貴にも伝わっているらしい。

「目一杯、迷惑かけました。でも、おかげで使命は完了しております!」

と返信すると、少しして姉貴からメッセージが返って来た。

『ご苦労であった。そして、ありがとう。冬美のこと、お願いね!』

それに対して俺は、

「任せなさい。通信終了」

と返信した。思わずニヤケていると、俺の横に冬美さんがすとんと座った。

「楽しそうだけど、何してたの?」

「姉貴とラインしてた」

「ふーん。あ、そう言えば、今日は一度もスマホ見てなかった」

と言い、冬美さんはスウェットのポケットからスマホを取り出したのだが、

「えーっ!」

冬美さんが奇声を発した。

「どうしたんですか?」

「社長が来るんだって。あ、もう来る頃だわ。どうしよう!?」

冬美さんが慌てだすと直ぐに、

ピンポーン

ドアのチャイムが鳴った。
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