ひとつ、ふたつ、ひみつ。
*
一時間目の終了を告げるチャイムが鳴って、私はひとりで逃げるように教室へ向かった。
あの後は、結局話が続かなくて。
ふたりでずっと、手を繋いだまま座っていた。
真尋くん、どうしたんだろう。
いつもニコニコしていて、冗談ばっかり言って。
くっつきたがりで、何度注意をしてもやめてくれない。
さっきの真尋くんは、そんないつもの彼とは違っていた。
「……」
廊下で立ち止まり、握られていた手を見つめる。
体温を、思い出す。
黙る横顔は、別人みたいで。でも、真尋くんは真尋くんで。
学校にいる姿を、見慣れないからかもしれない。
うん、きっとそう。
こんなにも、ドキドキしてしまうのは。
一時間目の終了を告げるチャイムが鳴って、私はひとりで逃げるように教室へ向かった。
あの後は、結局話が続かなくて。
ふたりでずっと、手を繋いだまま座っていた。
真尋くん、どうしたんだろう。
いつもニコニコしていて、冗談ばっかり言って。
くっつきたがりで、何度注意をしてもやめてくれない。
さっきの真尋くんは、そんないつもの彼とは違っていた。
「……」
廊下で立ち止まり、握られていた手を見つめる。
体温を、思い出す。
黙る横顔は、別人みたいで。でも、真尋くんは真尋くんで。
学校にいる姿を、見慣れないからかもしれない。
うん、きっとそう。
こんなにも、ドキドキしてしまうのは。