ひとつ、ふたつ、ひみつ。
屋上の扉を後ろ手に閉めて、一度深呼吸。
額に手を当てて、息を止めた。
「っ……」
油断してた。
最近は、抱きしめるくらいしかなかったから。
いや、それもおかしいんだけど。
……困ったな。
ドキドキするのは、慣れないのは。真尋くんの顔が好みすぎて……だけじゃ、なくなっている気がする。
私は靴を脱いで、階段を駆け下りた。
*
昇降口まで行って、上履きを履いて、教室へ。
ワープは便利だけど、学校に行くことを考えたら、上履きを持って帰る必要があるな……。
教室に入ると先生はまだ来ていなくて、クラスメイトたちは各々が自由に過ごしている。
私は自分の席にかばんを置いて、ペンポーチを机に出した。
「遅い」
私を見つけるなり、目の前でクレームをつけてきたのは、あっくん。
「でも、まだ先生来てないよ?」
「チャイムは鳴ってただろ」
「そんなことな……」
危ない。実はあっくんよりも先に学校には来ていた……とか、言いそうになった。
「……うん、そうだね。次からは気をつけるよ」
「お前は、本当に俺がいないとだめだな」
額に手を当てて、息を止めた。
「っ……」
油断してた。
最近は、抱きしめるくらいしかなかったから。
いや、それもおかしいんだけど。
……困ったな。
ドキドキするのは、慣れないのは。真尋くんの顔が好みすぎて……だけじゃ、なくなっている気がする。
私は靴を脱いで、階段を駆け下りた。
*
昇降口まで行って、上履きを履いて、教室へ。
ワープは便利だけど、学校に行くことを考えたら、上履きを持って帰る必要があるな……。
教室に入ると先生はまだ来ていなくて、クラスメイトたちは各々が自由に過ごしている。
私は自分の席にかばんを置いて、ペンポーチを机に出した。
「遅い」
私を見つけるなり、目の前でクレームをつけてきたのは、あっくん。
「でも、まだ先生来てないよ?」
「チャイムは鳴ってただろ」
「そんなことな……」
危ない。実はあっくんよりも先に学校には来ていた……とか、言いそうになった。
「……うん、そうだね。次からは気をつけるよ」
「お前は、本当に俺がいないとだめだな」