冷血CEOにバツイチの私が愛されるわけがない~偽りの関係のはずが独占愛を貫かれて~
「だから、知り合いに出版関係で働いている友人がいるから、今回のこと提供したんです。記事、見ましたか? いい写真でしたね」
満足げに笑う三ツ橋さんは、良いことでもしたかの表情で狂気さえ感じてくる。
ここまでする意味って……いったいなに?
「もう一度聞くけど……なにが目的でそんなことしているの?」
「あなたの幸せが目的です」
え……?
「なにを言ってるの? 三ツ橋さん、私から〝旦那さん〟だってとっていったじゃない」
「はい。あのときは、それがあなたの幸せだったから。でももう、いらなくなりました」
いらなくなった? じゃあ、元夫と三ツ橋さんは別れたの……?
「今、欲しいのは、あなたが所属するチームへの異動。発案した新サービスも、私がそのままそっくり引き継ぐわ。それから、七瀬CEOの婚約者役も」
要求してきたことがめちゃくちゃすぎてとうとう言葉を失う。
正気の沙汰ではない。
「あなたより、私のほうがよっぽど婚約者役も務まるわ。外見の華やかさも、それに、私は戸籍にバツもついてないきれいな状態ですからね」
唯一その言葉にだけ心にぐさりとダメージを受ける。
真っ新にしたくても、もう消えることのないバツイチという烙印は、死ぬまでつきまとう。