冷血CEOにバツイチの私が愛されるわけがない~偽りの関係のはずが独占愛を貫かれて~
ぴしゃりと言い返した私に、ふたりが真顔になる。
冷血なんて、きっとそんなことない。
少なくとも人間的な温かみのない人じゃないと、接してみて感じたことだから。
それ以上の言葉は受け付けないと言わんばかりの私に、元夫が「おいおい」と笑い始めた。
「ちょっと待てよ。もしかして、居づらくて出した異動希望をすんなり受け入れてもらって七瀬に懐柔されたか?」
「別にそういうことじゃない。私は自分の希望で今のチームに異動を希望したから。気まずいから、どこでもいいから異動したいってお願いしたんじゃない」
「どうだかなー。それか、未練を断ち切るためとかか。離婚してもよく視線感じてたからな。勘弁してくれって感じだったし」
ちょっと、こっちが勘弁してくれなんだけど……!
身に覚えのないことを言われて、そっくりそのまま言葉を返してやりたい。
「あー、離婚後にストーカーになる人もいるらしいしね。怖い……」
「ストーカーなんて!」
汚いものでも見るような目で見られ、言ってやりたい言葉が次々と頭の中に浮かんでくる。
でも、どれからぶつければいいのか考えているうちに、どうして自分がこんなことを言われなくてはいけないかという悔しい想いに心が負ける。
離縁して、もう会いたくもないのにわざわざ現れては、聞き捨てならない言葉を浴びせられる。
どうして、私がこんなこと言われなくちゃいけないの……?
「勤務地の変わった方々が、こんなところになんの用だ」