冷血CEOにバツイチの私が愛されるわけがない~偽りの関係のはずが独占愛を貫かれて~
言葉を交わしているうちにエレベーターが目的の階に到着する。
でも、エレベーターは途中から私たちふたりきりに。
夜景を観に行く人で混み合うものではないかと不思議に思っていると、到着した展望エリアの階は閑散としていた。
「到着だ」
エレベーターを降りると、インフォメーションの看板が置かれている。そこには、今日はもう営業が終了しているという案内が。
「え、あの……?」
でも、七瀬CEOは微笑を浮かべて私の背中をそっと押す。
どういうことだろうと身を任せていくと、先のほうでスタッフと思われる二名の女性がこちらに向かって頭を下げた。
「いらっしゃいませ。お帰りの際にお声がけください」
「ありがとう」
スタッフを横切り、誰もいない展望エリアにふたりで進んでいく。
「これって……?」
「今日は、営業時間後に貸し切りでお願いしていたんだ」
「えっ、貸し切り!?」
まさかとは思ったけれど、本当に貸し切りだと言われて声が大きくなってしまった。
こんな施設を貸し切りにするって、やっぱりやることが桁違い……。一般庶民には理解し難い世界だ。