冷血CEOにバツイチの私が愛されるわけがない~偽りの関係のはずが独占愛を貫かれて~
【今から向かうけど、こんなすごい料亭に行くの?】
と、驚きの一文が。
検索して驚いたのだろう。銀座の一等地にある老舗料亭だ。
大丈夫だからそこに来てほしいと返信をし、スマートフォンをバッグにしまった。
程なくして、七瀬CEOが運転する車も目的地付近の駐車所へと車を入れる。
「大丈夫でしょうか……。たぶん、相当驚いてしまうかと」
「大丈夫だ。俺に任せて、知花は話を合わせてくれてさえいればうまくいく」
七瀬CEOは自信たっぷりの様子。
以前、七瀬CEOのご両親と会うことになった私とは大違いで、どっしりと余裕に構えている。
やっぱり、私とは器が違うのだ。
七瀬CEOの後について向かった料亭には、まだ両親が到着している様子はない。
「七瀬様、お待ちしておりました」
会食等で利用することなどあり、顔なじみなのかもしれない。七瀬CEOがやってくると店頭のスタッフが丁寧に挨拶をした。
そんなときだった。
「知花?」
後方から母の声が聞こえ、驚いて振り返る。
「やっぱり知花だわ、お父さん、ここであってたわよ」
エレベーターホールから現れた両親が揃ってこっちにやってくる。
私を見つけた次に注目しているのは、となりにいる七瀬CEOの存在。
対面すると、七瀬CEOも両親も互いに頭を下げた。