二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない
その日の夜、気持ちよく温泉に浸かってから部屋で寝ようとしてたら、煌がそっと入ってきた…。



「なに…?」

「『なに』はねえだろ。嫌なら帰る」

「い、嫌なんて言ってないけど?」



煌がふっと笑った。



「さー、一緒に寝るか~」

「は、はあ!? 修学旅行中だよ!?」

「いいだろ、スリルスリル」



バカだよ…。



煌は追い払おうとするあたしを気にせず布団の中にするりと入る。



あたしの腕を引っ張って布団に引き入れた。



「ほら、早く寝るぞ」

「いいから出てって!」

「あんまり騒ぐと先生来るぞ」

「…」



煌に抱きしめられて、胸に頭を押し付けられる…。



もう…。



何も言えなくなっちゃったじゃん…。



そのままあたしはずっとドキドキしっぱなし。



朝までまともに眠れなかった。



煌のバカ…。



煌は何事もなかったかのように朝を迎えて。
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