二匹の神使な妖獣からの溺愛が止まない

そのあと

~惺音~

煌のことを殺しかけたという事実があたしには重い。



せめてもの救いは、あたしが煌以外のことは誰も傷つけなかったこと。



煌が部屋からみんなを出してくれたおかげ…。



そんなあたしは、あれ以降かなり力が安定している。



「食堂こんなにして…ごめんなさい」



ボロボロのままの食堂。



いつもなら煌と蘭に修繕を任せるところだけど、あたしの不始末なのであたしがやる…。



右手を動かして軽く印を結ぶ。



たちまち元通りの姿になる食堂。



これをやっても体調が悪くなったりしない。



己の成長を感じる…。



あたしの成長と引き換えに煌を傷つけたことはかなりダメージあるけど…。



最近のあたしはそれを思い出しては不安になる。



また誰かを傷つけてしまうんじゃないかって…。



不安で眠れない日も…。



夜、コンコン、と煌の部屋をノックする。



「煌…あたし」



しばらくして、寝ていた煌が出てきた。



「どうした?」

「一緒に…寝てあげる」

「…ありがと」



煌は優しく笑って、あたしの背中に手を回し部屋の中に引き入れた。



「眠いから早く寝るぞ」



そう言ってあたしを布団に寝かせて、手を握ってから隣に眠る。



本当に眠いのかすぐに目を閉じた煌の寝顔をあたしはじっと見ていた。



煌といると安心する…。



それからたまにこうして一緒に煌と眠ったりしていた。



煌はあの事件以降いつもよりもなんだか甘い。



それがあたしを一層ドキドキさせる…。
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