神殺しのクロノスタシス7〜後編〜
…俺達が立ち去った後。




「…よろしかったのですか?」

一部始終を見ていたシディ・サクメが、イシュメル女王に尋ねた。

「『彼ら』との約束では…ベリクリーデ・イシュテアをキルディリア魔王国に留めておくようにと…」

「なに。その『彼ら』の一人が連れ出したのじゃ。いくらでも言い訳は出来る」

イシュメル女王は、扇で口元を隠しながら微笑んだ。

そして。

「この国に連れてきたのだから、それだけでもう、天使共への義理は果たしたというもの」

「…分かりました」

「それに…どうやら」

クロティルダが割った窓の向こう。

俺達が飛び去った方を見て、楽しそうに目を細めた。

「写し身殿は、巫女として覚醒しつつあるようじゃ。…面白いことになりそうじゃな」


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