私のお姉ちゃん
暁也・夏姫の屋敷にチャイムが鳴り響く。
「ん?朱雨?
――――――ちょっと待って」
インターフォンを覗いた暁也が応対した。
そして、玄関に向かおうとする暁也。
「誰?」
暁也に声をかける。
「朱雨。
きっと、初姫が電話でもしたんじゃないかな?」
そう言って、玄関に向かった。
すると、二階からタンタン…と軽やかな足音が聞こえてきて、初姫が降りてきた。
脇目も振らず、玄関に駆けていく。
「ハツ!」
夏姫も思わず、駆け出した。
暁也が朱雨を招き入れているところに、初姫と少し遅れて夏姫が駆けてくる。
「朱雨くん!!」
「ハツ。
ちょっと話を―――――」
朱雨に抱きつく、初姫。
そして、そのまま手を掴み外へ出ようとする。
「初姫、ちょっと待って!」
「ハツ!!
待ちな!!!」
それを、暁也と夏姫が止める。
「嫌!!!
私、出てくの!!」
「ハツ!!!」
「お姉ちゃんなんか、大っ嫌い!!!」
「ハツ……!」
夏姫の目が見開かれ、切なく瞳が揺れた。
「ハツ!ちょっと、落ち着いて?」
朱雨が初姫を落ち着かせるように、頬を包み込んだ。
「……っ…」
「ハツの気持ちは嬉しいけど、まだここを出てくのはダメだよ?」
「え……」
朱雨の思いがけない言葉に、興奮気味だった初姫がおとなしくなった。
「ナツ、暁也さん。
ちょっと、ハツと二人で話させてよ」
「わかった。
夏姫、リビングに行こう」
「………え、えぇ…」
夏姫も呼吸と整えるように頷き、暁也に支えられるようにして中に入った。
「ハツ、部屋に行こ?」
初姫も頷き、朱雨に手を引かれて二階へ上がった。
「――――ハツ。さっきも言ったように、ナツの許可なくまだここを出てくのはダメ」
初姫の部屋でラグの上に並んで座り、朱雨は初姫の手を包み込んで言い聞かせるように言った。
「どうして?」
「ハツが、絶対に後悔するからだよ」
「え?」
「ハツが“俺との未来を考えてくれてることは、本当に嬉しい!”
俺もハツが高校卒業したら、結婚したいと思ってる。
ハツが大学に行きたいなら俺が全部世話するし、専業主婦でも構わない」
「だったら……!!!」
「ハツは今、自棄になってるでしょ?」
「え?」
「ナツに外泊を反対されて、自棄になってるだけ。
ナツのことが大嫌いなんてあり得ない。
本当は、大好きだろ?」
「………」
「ここで、ナツを振り切って俺と駆け落ちみたいなことをしたとして……それで本当に良いと思ってる?」
「それは……」
「もう二度と、ナツとは会えないよ?
…………それでもいいの?」
「ん?朱雨?
――――――ちょっと待って」
インターフォンを覗いた暁也が応対した。
そして、玄関に向かおうとする暁也。
「誰?」
暁也に声をかける。
「朱雨。
きっと、初姫が電話でもしたんじゃないかな?」
そう言って、玄関に向かった。
すると、二階からタンタン…と軽やかな足音が聞こえてきて、初姫が降りてきた。
脇目も振らず、玄関に駆けていく。
「ハツ!」
夏姫も思わず、駆け出した。
暁也が朱雨を招き入れているところに、初姫と少し遅れて夏姫が駆けてくる。
「朱雨くん!!」
「ハツ。
ちょっと話を―――――」
朱雨に抱きつく、初姫。
そして、そのまま手を掴み外へ出ようとする。
「初姫、ちょっと待って!」
「ハツ!!
待ちな!!!」
それを、暁也と夏姫が止める。
「嫌!!!
私、出てくの!!」
「ハツ!!!」
「お姉ちゃんなんか、大っ嫌い!!!」
「ハツ……!」
夏姫の目が見開かれ、切なく瞳が揺れた。
「ハツ!ちょっと、落ち着いて?」
朱雨が初姫を落ち着かせるように、頬を包み込んだ。
「……っ…」
「ハツの気持ちは嬉しいけど、まだここを出てくのはダメだよ?」
「え……」
朱雨の思いがけない言葉に、興奮気味だった初姫がおとなしくなった。
「ナツ、暁也さん。
ちょっと、ハツと二人で話させてよ」
「わかった。
夏姫、リビングに行こう」
「………え、えぇ…」
夏姫も呼吸と整えるように頷き、暁也に支えられるようにして中に入った。
「ハツ、部屋に行こ?」
初姫も頷き、朱雨に手を引かれて二階へ上がった。
「――――ハツ。さっきも言ったように、ナツの許可なくまだここを出てくのはダメ」
初姫の部屋でラグの上に並んで座り、朱雨は初姫の手を包み込んで言い聞かせるように言った。
「どうして?」
「ハツが、絶対に後悔するからだよ」
「え?」
「ハツが“俺との未来を考えてくれてることは、本当に嬉しい!”
俺もハツが高校卒業したら、結婚したいと思ってる。
ハツが大学に行きたいなら俺が全部世話するし、専業主婦でも構わない」
「だったら……!!!」
「ハツは今、自棄になってるでしょ?」
「え?」
「ナツに外泊を反対されて、自棄になってるだけ。
ナツのことが大嫌いなんてあり得ない。
本当は、大好きだろ?」
「………」
「ここで、ナツを振り切って俺と駆け落ちみたいなことをしたとして……それで本当に良いと思ってる?」
「それは……」
「もう二度と、ナツとは会えないよ?
…………それでもいいの?」