私のお姉ちゃん
「――――朱雨くん?」

夕食後。
朱雨と一緒に片付けをしている、初姫。

朱雨の機嫌が明らかに悪くて、窺うように顔を覗き込んだ。

「ハツ、早く片付けて部屋に行くよ」

「え?う、うん」

ほとんど朱雨が片付けをし、二階の二人の部屋に連れて行かれた。

カシャン…とドアの鍵をかけた、朱雨。
初姫をベッドに押し倒した。

「え…///////朱雨く…!?」

「聞きたいことが沢山あるんだ。
隣の男に送ってもらったって、何?
しかも“最近よく”って言ってたね。
てことは、一回や二回じゃないってことだよね?
どうゆうこと?」

「どうゆうことって…
いつもお買い物するモールで、最近よく会うの。
それでお家がお隣だし、よく送ってもらってるって意味だよ」

「確かハツ、週一くらいに買い物行ってるよね?
でも、決まった曜日じゃないよね?」

「え?うん」

「だったら、向こうが偶然を装ってるってことだよね?」

「そんな、まさか…!?
たまたまだよ?」

「そんな頻繁に、たまたまがあるわけないでしょ?
しかも、最近になってからなんて」

「それは、そうだけど…」

「それで?
“アイスをご馳走した”ってのは?
二人で、デートしたの?」

「デート!?
そんなことしてない!
いつも送ってくれるから、ここでアイスをご馳走しただけ!」

「“ここで?”」

「ここで」

「ハツ。
一番最初に言ったよね?
一人の時に男を家に入れちゃダメって!!」

「………ご、ごめんなさい…」

「ハツは、俺を嫉妬させて楽し?」

「え?」

「とにかく、イライラする」

「え……」

「嫉妬で、頭がイカれそう。
ハツは俺のモノなのに、俺以外のしかも男と毎週仲良くドライブして、家でアイス食べたなんて。
密室に二人で!!」

「ご、ごめんなさい!!」

「もう、二度とやめろよ?」

「うん、ごめんなさい!」

「とりあえず、このイライラをどうにかして?」

「ど、どうすればいいの?」

「俺が満足するまで、抱かせてよ。
ハツはあんま経験ないし、身体も小さくて華奢だからずっと我慢してた。
俺に付き合わせてたら、本当に壊れるだろうから。
…………でも、今日は無理。
我慢出来ない。
ハツを気遣う余裕も、理性もない。
俺がどれだけイカれてて、どれだけハツを愛してるか身体で思い知って?」

そう言って、初姫の口唇を奪うように塞いだ。

そして初姫は、一晩中朱雨の狂愛に溺れていた。

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