私のお姉ちゃん
それからお姉ちゃんは、病院に呼び出されそのまま病院に向かった。

私達はお家に帰って、私はミルクレープとモンブランを半分ずつにして、半分を冷蔵庫、もう半分を持って朱雨くんとお部屋に戻った。

「朱雨くんも、食べる?」

「うーん…じゃあ、一口もらおうかな?」
そう言って、口をあーんと開けた朱雨くん。

なんだか可愛くて、私は微笑んで朱雨くんの口に入れた。
「美味しい!」
微笑んだ朱雨くんが、フォークを取って今度は私にあーんしてくれた。

朱雨くんに食べされてもらい、ミルクレープとモンブランを食べ、私は朱雨くんに向かって両手を広げた。

「ん?ギュー?」
そう聞いてくる朱雨くんに頷く。

朱雨くんは、ふわりと笑って抱き締めてくれた。

「可愛いなぁ、ハツ!
可愛い//////」

「朱雨くん」

「ん?」

「私、早く大人になりたい!」

お姉ちゃんみたいな。

「え?どうしたの?急に。
…………え……ハツ…?」

私は、自然と涙が出ていた。
よくわからないけど、なんだか涙が出てくる。

「朱雨くん、私のこと飽きたりしないでね?」

「飽きる?
そんなの、あり得ないよ?」

「ずっと、私の旦那さんでいてね?」

「もちろん!
俺の嫁さんは、ハツしかいない!」

朱雨くんが、優しく私の涙を拭ってくれた。
その手があまりにも温かくて、また涙が溢れてきた。

「朱雨くん、もっと私のこと好きになって?」

「フフ…これ以上好きになれないよ?(笑)」

「え!?
どうして!?
子どもだから?
ワガママだから?
バカだから?
…………やっぱり、朱雨くんも…」

朱雨くんも、お姉ちゃんことが好き…なんだ……

「え…ハツ…?」

「いや!
朱雨くん、私を捨てないで!!」

「ハツ、落ち着いて!?」

「いや!!いやだ!!」

「ハツ!!」

パニックになっていると、朱雨くんの鋭い声が聞こえてきた。

「え?」

「ハツ、勘違いしてる!」

「え……」
勘違い?

「俺はハツのこと“これ以上ないくらいに、大好きだから!!”」

「朱雨…く…//////」

優しく微笑んでいる朱雨くんは、キラキラ輝いていた。
私は嬉しくなって、朱雨くんに抱きついた。

朱雨くんもギュッて抱き締めてくれて、私はしばらく朱雨くんの腕の中に包まれていた。


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