私のお姉ちゃん
今日久しぶりに、友人のリツエとランチに来ていた。

「夏姫、久しぶりね!」

「そうね!
リツエ、どう?新婚生活は!」
リツエは去年のクリスマスに入籍した、新婚さんだ。

「楽しくやってるわよ!」

「良かった!」

「夏姫、子どもは?」

「うーん…
なかなかね…」

「まさか、ご無沙汰ってわけじゃないわよね?」

「それはないわよ?
でもなかなかシフトが合わないから、頻繁ではないわね…」

「二人とも、夜勤があるもんね。
………あ!だったら、明けの昼とかは?
朝はさすがに仕事で疲れてるだろうから…」

「え!?(笑)」

「あ…やっぱ、ダメ?(笑)」

「ダメ…ではないけど……
ほら、ウチはハツがいるし」

「初姫ちゃんには、部屋に来ないでって言っておけばさ!」

「うーん…考えておく(笑)」

私が笑うと、リツエも微笑みコーヒーを一口飲んだ。
そんなリツエに「でも……」と続けて言う。

「ん?」

「ハツがいてくれるなら、それはそれで良いかな」

「………」

「………」

「………は?」
リツエが、信じられないという風な表情で固まる。

「ハツが私の娘みたいなモノだし」

「初姫ちゃんは、もう“既婚者”でしょ?」

「私は認めてない」

「……………
夏姫、いい加減にしなよ…!!!」
私のは発言に、リツエが声を荒らげた。

「………」

「初姫ちゃん離れしな!!」

「………」

「相手は朱雨なんでしょ?
大丈夫じゃん!
冷たくて、狡猾なところもあるけど、悪い奴ではないでしょ?」

「………」

私は何も言い返せなかった。

そしてリツエに、結婚式の招待状を渡された。

“筒井 暁也、夏姫様”“有澤 朱雨様”と書かれている。

「初姫ちゃんは、その後の二次会に呼ぼうと思ってるから!これ!」

可愛らしい封筒を渡され“初姫ちゃんへ”と書かれていた。

「暁也さんや朱雨も?」

「暁也さんは夏姫の旦那だから私の招待にしたけど、朱雨はダイトの方よ。
暁也さんのチームの特に仲の良かった仲間達は、みんな呼んでるの!」

リツエとダイトは、私や朱雨同様、暁也さんのチームの仲間である。
暁也さんのチームの仲間達は、カップルが多い。
そのためか、今年結婚式に出席したのはリツエ達で3組目だ。

帰って、リツエとダイトの結婚を三人に話すと、暁也さんとハツはとても喜び、朱雨は少々面倒そうな顔をしていた。


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