私のお姉ちゃん
「夏姫、今日夜勤になっちゃったんだって」
「え!?そうなんですか!?」
思わずシュン…と落ち込む。
「朱雨も遅いし……
このまま、二人で外食しようか?」
「………」
(そうだった!
朱雨くん、残業って言ってたんだった……)
「僕と二人嫌?」
「え?
あ!いえ!
そんな事ないですよ!
朱雨くんが残業ってこと、忘れてて……」
「そっか!
何食べようか?
初姫、決めて?」
「うーん…
お酒が飲める所にしましょ?」
「え?
ダメだよ、初姫は未成年なんだから!
僕には説得力ないけど、でもダメだよ!」
「へ?
私は飲みませんよ!
暁也さんが楽しめるようにです!」
「え?僕?
な、なんだ……(笑)びっくりしたなぁー(笑)
でも、運転しなきゃだからどっちにしても無理だね(笑)」
「あ!そっか!
そうでした…(笑)」
クスクス笑う初姫を見ながら、暁也が「ほんと、初姫は素敵な女性だね!」と言った。
「え?え?」
「初姫は甘えん坊だけど、いつも周りに気を配って温かく包み込んでくれる。
だからみんなに愛される!」
「………」
暁也の言葉に口をつぐむ、初姫。
赤信号で止まった暁也が、顔を覗き込んだ。
「初姫?」
「素敵なのは、お姉ちゃんです」
「うん、そうだね。
夏姫も素敵な女性だよ?
でも、初姫だって負けてないよ?」
「………」
「初姫?ほんと、どうしたの?」
「朱雨くんは、どうして“私をお嫁さんにしてくれたのかな?”」
「え?」
「どうして、お姉ちゃんじゃなかったのかな?」
「初姫…」
「私はまだ成人してないし、大学にも行けないバカだし、お仕事もしてない。
私のどこが、素敵なんですか?」
「じゃあ…初姫は、朱雨が大人だから結婚したの?」
「え?」
「大学に行ったから?
仕事してるから?
だから朱雨と結婚したの?
大人で、大学卒業してて仕事してたら“誰でも良いの?”」
「違います!
朱雨くんは、優しくて、穏やかで、いつも支えて見守ってくれる素敵な人だから……!」
「だよね?
朱雨だって同じだと思うよ?
誰に何を言われても“初姫が良いんだ”
だってもし法律が前のままだったら“出逢ったその日に”朱雨はプロポーズしてるはず。
朱雨は、初姫が18になるのを心待ちにしてたでしょ?」
「あ…」
「初姫が成人してないからとか、大学に行ってないからとか……何も関係ない。
“大切なのは”朱雨と初姫の、お互いを想う気持ちだよ……!」
「え!?そうなんですか!?」
思わずシュン…と落ち込む。
「朱雨も遅いし……
このまま、二人で外食しようか?」
「………」
(そうだった!
朱雨くん、残業って言ってたんだった……)
「僕と二人嫌?」
「え?
あ!いえ!
そんな事ないですよ!
朱雨くんが残業ってこと、忘れてて……」
「そっか!
何食べようか?
初姫、決めて?」
「うーん…
お酒が飲める所にしましょ?」
「え?
ダメだよ、初姫は未成年なんだから!
僕には説得力ないけど、でもダメだよ!」
「へ?
私は飲みませんよ!
暁也さんが楽しめるようにです!」
「え?僕?
な、なんだ……(笑)びっくりしたなぁー(笑)
でも、運転しなきゃだからどっちにしても無理だね(笑)」
「あ!そっか!
そうでした…(笑)」
クスクス笑う初姫を見ながら、暁也が「ほんと、初姫は素敵な女性だね!」と言った。
「え?え?」
「初姫は甘えん坊だけど、いつも周りに気を配って温かく包み込んでくれる。
だからみんなに愛される!」
「………」
暁也の言葉に口をつぐむ、初姫。
赤信号で止まった暁也が、顔を覗き込んだ。
「初姫?」
「素敵なのは、お姉ちゃんです」
「うん、そうだね。
夏姫も素敵な女性だよ?
でも、初姫だって負けてないよ?」
「………」
「初姫?ほんと、どうしたの?」
「朱雨くんは、どうして“私をお嫁さんにしてくれたのかな?”」
「え?」
「どうして、お姉ちゃんじゃなかったのかな?」
「初姫…」
「私はまだ成人してないし、大学にも行けないバカだし、お仕事もしてない。
私のどこが、素敵なんですか?」
「じゃあ…初姫は、朱雨が大人だから結婚したの?」
「え?」
「大学に行ったから?
仕事してるから?
だから朱雨と結婚したの?
大人で、大学卒業してて仕事してたら“誰でも良いの?”」
「違います!
朱雨くんは、優しくて、穏やかで、いつも支えて見守ってくれる素敵な人だから……!」
「だよね?
朱雨だって同じだと思うよ?
誰に何を言われても“初姫が良いんだ”
だってもし法律が前のままだったら“出逢ったその日に”朱雨はプロポーズしてるはず。
朱雨は、初姫が18になるのを心待ちにしてたでしょ?」
「あ…」
「初姫が成人してないからとか、大学に行ってないからとか……何も関係ない。
“大切なのは”朱雨と初姫の、お互いを想う気持ちだよ……!」