私のお姉ちゃん
姉妹
「「ダメ!!!」」
リビングに、朱雨と夏姫の声が綺麗にハモり響いている。
「………」
(また、ハモった)
そんな二人に対し、初姫は少し不機嫌そうに口をつぐんだ。
「はぁ…夏姫。朱雨も!
ちょっと落ち着きなよ…
初姫の話も聞いてあげな」
そして暁也がなだめるように、三人の間に入る。
「ハツ、考え直しな!」
「バイトなんて危ないからダメだよ!」
夏姫と朱雨が、言い聞かせるように言った。
初姫が、エリナがバイトをしているカフェで働きたいと言い出したのだ。
それを、朱雨と夏姫が大反対している。
「私も、朱雨くんを支えたい!」
「その気持ちは嬉しいよ?
でもね。
ハツは家のことしてくれてるでしょ?
それだけで十分なんだよ?」
「でも…」
(私も、お姉ちゃんみたいに“素敵な女性になりたい”)
「ね?ハツ。
俺の言う事聞けるよな?」
初姫の両手を包み込むように握り、顔を覗き込む朱雨。
「………」
「ハツ」
朱雨の鋭い視線。
初姫は、ゆっくり頷いた。
「―――――やっぱ、ダメか…」
エリナが肩を落とし、コーヒーを一口飲んだ。
「ごめんね…」
「ううん!
朱雨さんのことだから、きっとそう言うかな〜って思ってたの(笑)」
「朱雨さん、心配性だしね(笑)」
ナズナも、隣で微笑んでいる。
初姫は、落ち込んだように肩を落としていた。
「初姫…」
「あ、そうだ!
エリナちゃん、あのこと聞いた?」
「え?あ…
そうだ!初姫」
「ん?」
「もうすぐ夏休みでしょ?
私達、旅行に行こうって計画してるの!
初姫も行かない?」
「え!?旅行!!」
「出来れば、三人で行きたいねって話してて。
朱雨さんやお姉さん、ダメって言うかな?」
「でも、私も行きたい!
絶対、説得するから!」
「それでね。
お姉ちゃんの旦那さんいるじゃん?」
「初姫ちゃんの義理のお兄さん」
「暁也さん?」
「うん」
「初姫ちゃんの味方になってもらえないのかな?」
「暁也さんか……!」
リビングに、朱雨と夏姫の声が綺麗にハモり響いている。
「………」
(また、ハモった)
そんな二人に対し、初姫は少し不機嫌そうに口をつぐんだ。
「はぁ…夏姫。朱雨も!
ちょっと落ち着きなよ…
初姫の話も聞いてあげな」
そして暁也がなだめるように、三人の間に入る。
「ハツ、考え直しな!」
「バイトなんて危ないからダメだよ!」
夏姫と朱雨が、言い聞かせるように言った。
初姫が、エリナがバイトをしているカフェで働きたいと言い出したのだ。
それを、朱雨と夏姫が大反対している。
「私も、朱雨くんを支えたい!」
「その気持ちは嬉しいよ?
でもね。
ハツは家のことしてくれてるでしょ?
それだけで十分なんだよ?」
「でも…」
(私も、お姉ちゃんみたいに“素敵な女性になりたい”)
「ね?ハツ。
俺の言う事聞けるよな?」
初姫の両手を包み込むように握り、顔を覗き込む朱雨。
「………」
「ハツ」
朱雨の鋭い視線。
初姫は、ゆっくり頷いた。
「―――――やっぱ、ダメか…」
エリナが肩を落とし、コーヒーを一口飲んだ。
「ごめんね…」
「ううん!
朱雨さんのことだから、きっとそう言うかな〜って思ってたの(笑)」
「朱雨さん、心配性だしね(笑)」
ナズナも、隣で微笑んでいる。
初姫は、落ち込んだように肩を落としていた。
「初姫…」
「あ、そうだ!
エリナちゃん、あのこと聞いた?」
「え?あ…
そうだ!初姫」
「ん?」
「もうすぐ夏休みでしょ?
私達、旅行に行こうって計画してるの!
初姫も行かない?」
「え!?旅行!!」
「出来れば、三人で行きたいねって話してて。
朱雨さんやお姉さん、ダメって言うかな?」
「でも、私も行きたい!
絶対、説得するから!」
「それでね。
お姉ちゃんの旦那さんいるじゃん?」
「初姫ちゃんの義理のお兄さん」
「暁也さん?」
「うん」
「初姫ちゃんの味方になってもらえないのかな?」
「暁也さんか……!」