私のお姉ちゃん
旅行当日。
朝から、朱雨と夏姫の過剰な過保護が頻発していた。
「ハツ、何かあったら俺にすぐに連絡して?
すぐに駆けつけるからね!」
「私は今日休みだから自由だし、連絡は私でも良いからね!
ほら!昼間は朱雨、仕事だし」
「うん。
でも、大丈夫だよ!
エリナちゃんや、ナズナちゃんがいるもん!」
「「でも女だけじゃ、ハツを守れない!!」」
「………」
(また、ハモった……)
綺麗に朱雨と夏姫の声が揃って、初姫の表情がくもる。
それを暁也が切なく見つめ、朱雨と夏姫を呆れたように見て言った。
「仲良いね、相変わらず。
…………さぁ初姫、駅まで送るよ。行こうか!」
「あ、はい。
ありがとうございます!
じゃあ…朱雨くん、お姉ちゃん。
行ってきます!」
「「ちょっと待った!」」
「何?」
「「俺が(私が)送るよ!!」」
「ううん。
今回は、暁也さんが良い」
初姫が切なく二人を見つめ、暁也とともに家を出ていった。
「――――――暁也さん、今回は本当にありがとうございます!」
「ううん!
楽しんでおいで?
朱雨と夏姫のことは、僕に任せて!」
駅まで送ってもらいながら、初姫が暁也に頭を下げた。
暁也は運転しながら片手を初姫の頭に乗せ、ポンポンと撫でた。
「……………暁也さんは、やっぱ素敵ですね……!」
「ん?
急に、何?照れるよ(笑)」
「私は、朱雨くんが大好きです!
誰よりも……!」
「うん、知ってるよ(笑)」
「お姉ちゃんのことも、大好き!」
「うん、それも知ってる(笑)」
「暁也さんのことも、大好きです!」
「フフ…ありがとう!
僕も、初姫のこと好きだよ!
とっても大切な妹だからね!」
「暁也さんが、朱雨くんだったら良かった……」
「え?」
「そしたら、私はこんな醜い嫉妬しなくて済むから……」
「初姫…」
「朱雨くんのこと大好き!
暁也さんのことも大好き!
お姉ちゃんも大好き!
…………でも……
お姉ちゃんのこと、大嫌いです……!」
「え……
初姫、それはどうゆう………」
「あ…暁也さん、ここで大丈夫です!
お土産、楽しみにしててくださいね!
送ってくれて、ありがとうございました!
帰り、気を付けてくださいね!」
聞き返そうとする暁也に一方的に言って、初姫は車を降りた。
微笑み小さく手を振ると、待っているエリナとナズナの所へ駆けていった。
朝から、朱雨と夏姫の過剰な過保護が頻発していた。
「ハツ、何かあったら俺にすぐに連絡して?
すぐに駆けつけるからね!」
「私は今日休みだから自由だし、連絡は私でも良いからね!
ほら!昼間は朱雨、仕事だし」
「うん。
でも、大丈夫だよ!
エリナちゃんや、ナズナちゃんがいるもん!」
「「でも女だけじゃ、ハツを守れない!!」」
「………」
(また、ハモった……)
綺麗に朱雨と夏姫の声が揃って、初姫の表情がくもる。
それを暁也が切なく見つめ、朱雨と夏姫を呆れたように見て言った。
「仲良いね、相変わらず。
…………さぁ初姫、駅まで送るよ。行こうか!」
「あ、はい。
ありがとうございます!
じゃあ…朱雨くん、お姉ちゃん。
行ってきます!」
「「ちょっと待った!」」
「何?」
「「俺が(私が)送るよ!!」」
「ううん。
今回は、暁也さんが良い」
初姫が切なく二人を見つめ、暁也とともに家を出ていった。
「――――――暁也さん、今回は本当にありがとうございます!」
「ううん!
楽しんでおいで?
朱雨と夏姫のことは、僕に任せて!」
駅まで送ってもらいながら、初姫が暁也に頭を下げた。
暁也は運転しながら片手を初姫の頭に乗せ、ポンポンと撫でた。
「……………暁也さんは、やっぱ素敵ですね……!」
「ん?
急に、何?照れるよ(笑)」
「私は、朱雨くんが大好きです!
誰よりも……!」
「うん、知ってるよ(笑)」
「お姉ちゃんのことも、大好き!」
「うん、それも知ってる(笑)」
「暁也さんのことも、大好きです!」
「フフ…ありがとう!
僕も、初姫のこと好きだよ!
とっても大切な妹だからね!」
「暁也さんが、朱雨くんだったら良かった……」
「え?」
「そしたら、私はこんな醜い嫉妬しなくて済むから……」
「初姫…」
「朱雨くんのこと大好き!
暁也さんのことも大好き!
お姉ちゃんも大好き!
…………でも……
お姉ちゃんのこと、大嫌いです……!」
「え……
初姫、それはどうゆう………」
「あ…暁也さん、ここで大丈夫です!
お土産、楽しみにしててくださいね!
送ってくれて、ありがとうございました!
帰り、気を付けてくださいね!」
聞き返そうとする暁也に一方的に言って、初姫は車を降りた。
微笑み小さく手を振ると、待っているエリナとナズナの所へ駆けていった。