私のお姉ちゃん
理由
『―――――夏姫、よく聞いて』
15年前。
パパとママが、小さな女の子を連れてきた。
『今日から、夏姫の妹になる。
初姫だよ!』
そう。
ハツは、私が13歳の時に私の妹になった。
当日ハツは、4歳。
ハツの本当の両親は、パパとママの親友夫婦。
ハツを置いて、事故で亡くなったのだ。
身寄りのなかったハツをパパとママが養子縁組をし、乙都家の第二子として育てることにしたのだ。
突然妹という存在が出来、私は嬉しかった。
ハツはうちに来た日から、すぐに私に懐いてくれたから。
とにかく可愛くて、私はハツを可愛がった。
でも同時に、パパとママの愛情も一気に取られた。
ハツが来てから、私は急に色んなことを我慢させられるようになった。
当時の私には、それが苦痛に感じるようになった。
だから暁也さんのチームに入り、私は家に帰らなくなった。
毎日のように、チームの仲間の家に泊まり歩いた。
そして…………
そんな私が何故、ハツをまた可愛がり出したのかと言うと。
高校三年の時。
相変わらず外泊を繰り返し、久しぶりに家に帰った私。
『夏姫!!
そこ、座りなさい!』
『は?何?』
『毎晩、毎晩!
いい加減にしなさい!!』
『うるせぇよ!!』
『は?
夏姫!!親に向かって何て口を………』
パパが、手を振り上げた。
私は咄嗟に目をギュッと瞑った。
パシン……!!
平手打ちの乾いた音が響く。
しかし……全く痛くない。
すると、パパとママの『初姫!!?』と言う焦った声が聞こえてきた。
目を開けると、ハツが頬を押さえて倒れていた。
小柄なハツは少し身体が吹っ飛んだらしく、壁に身体も打ちつけていた。
『初姫!!?
大丈夫!!?』
『初姫!なんで!!?』
パパがハツを起こして、頬をさする。
『パパ、やめて!!
お姉ちゃんを叩いちゃダメ!!』
『初姫……
………そう…だよな…
…………ごめんな…ごめん……』
パパが諭されたように、ハツに謝る。
そして、ママが『初姫、痛かったね…おいで?頬を冷やさないと!』と、ハツを支えるようにしてリビングから連れ出した。
15年前。
パパとママが、小さな女の子を連れてきた。
『今日から、夏姫の妹になる。
初姫だよ!』
そう。
ハツは、私が13歳の時に私の妹になった。
当日ハツは、4歳。
ハツの本当の両親は、パパとママの親友夫婦。
ハツを置いて、事故で亡くなったのだ。
身寄りのなかったハツをパパとママが養子縁組をし、乙都家の第二子として育てることにしたのだ。
突然妹という存在が出来、私は嬉しかった。
ハツはうちに来た日から、すぐに私に懐いてくれたから。
とにかく可愛くて、私はハツを可愛がった。
でも同時に、パパとママの愛情も一気に取られた。
ハツが来てから、私は急に色んなことを我慢させられるようになった。
当時の私には、それが苦痛に感じるようになった。
だから暁也さんのチームに入り、私は家に帰らなくなった。
毎日のように、チームの仲間の家に泊まり歩いた。
そして…………
そんな私が何故、ハツをまた可愛がり出したのかと言うと。
高校三年の時。
相変わらず外泊を繰り返し、久しぶりに家に帰った私。
『夏姫!!
そこ、座りなさい!』
『は?何?』
『毎晩、毎晩!
いい加減にしなさい!!』
『うるせぇよ!!』
『は?
夏姫!!親に向かって何て口を………』
パパが、手を振り上げた。
私は咄嗟に目をギュッと瞑った。
パシン……!!
平手打ちの乾いた音が響く。
しかし……全く痛くない。
すると、パパとママの『初姫!!?』と言う焦った声が聞こえてきた。
目を開けると、ハツが頬を押さえて倒れていた。
小柄なハツは少し身体が吹っ飛んだらしく、壁に身体も打ちつけていた。
『初姫!!?
大丈夫!!?』
『初姫!なんで!!?』
パパがハツを起こして、頬をさする。
『パパ、やめて!!
お姉ちゃんを叩いちゃダメ!!』
『初姫……
………そう…だよな…
…………ごめんな…ごめん……』
パパが諭されたように、ハツに謝る。
そして、ママが『初姫、痛かったね…おいで?頬を冷やさないと!』と、ハツを支えるようにしてリビングから連れ出した。