私のお姉ちゃん
写真を見た日から朱雨は、初姫のことしか考えられなくなった。

何をしてても、初姫の顔が浮かぶ。

居ても立ってもいられず、夏姫と初姫の住む家へ休日に向かった。

「――――はい」

「あ、僕は君のお姉さんの友人で、有澤 朱雨と言います。
少し、話があって…出てきてもらえますか?」

インターフォン越しに、できる限り優しく穏やかに声をかけた。

カチャ…と玄関ドアが開いて、初姫が顔を出した。

「……//////可愛い…//////」
思わず、声に出た。

「あ、あの…」

「あ、ごめんね。
初めまして、有澤 朱雨と言います。
君が、夏姫の妹さんの初姫ちゃんだよね?」

「はい」

「少しだけ、時間もらえる?
どうしても、話したいことがあるんだ!
もし、僕のことが怪しいとかなら、夏姫に確認してもらっていいから」

「あ、いえ…
名前、聞いたことあるので。
どうぞ?」

家の中に入れようとする初姫。

「は?ダメだよ!」
朱雨は少し怒ったように言った。

「え?」

「今、一人なんでしょ?
それなのに、男を招き入れたらダメだよ!」

「え?あ…」

「だから、ここで伝えてい?」

「あ、はい」

「僕ね。
君に一目惚れしたんだ!
信じられないかもだけど……
だから、これから僕のことを知ってもらいたいと思ってる。
僕も、初姫ちゃんのことを知りたい!
今日は、とりあえず自己紹介。
また、会いに来てもいいかな?」

朱雨がイケメンだからか、夏姫の元彼だからか、初姫自身も興味が湧いたからか………

ゆっくり頷いた、初姫。

朱雨は嬉しそうに笑って「また、来るね!」と去っていった。

そしてこの日から、頻繁に朱雨は初姫に会いに行き、少しずつ初姫の心の中に浸透していった。

「俺は、日に日に好きになってる。
でも、ハツの気持ちを大事にしたいから……
ハツが俺とのこれからを決めて?
ハツが告白してくれるまで、ずっと待ってるから」


朱雨からそう告白を受けて、約半年後のバレンタイン。

初姫は、朱雨にチョコを渡し想いを伝えた。

「私、朱雨くんの彼女になりたい……!」

二人は、交際を始めたのだ。

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