これは、運命を信じてみた話。
Narrative -物語-
物心ついた時から、私は晴翔のことが好きだった。
晴翔は、気さくで誰にでも優しい。目は二重でぱっちりとしていて、俗に言う「イケメン」であった。大衆の前では理想通りの男の子であったが、実は少し天然で、腹黒さも兼ね備えてて、…一言では表しがたい性格の持ち主。
晴翔とは幼馴染であったが、私にはあと2人、幼馴染がいる。真島志希と、内田守だ。
真島志希は元気はつらつとした活発な女の子。コミニュケーション能力が高くて、勉強以外では頼りっぱなしだ。特に私は嬉しいことや、驚愕したことなど、自分の精神に衝撃が走るようなことがあった時に、過度に反応してしまう癖があったため、奈緒の言葉巧みな技術がなければ、同期たちには変人扱いされることとなっていただろう。
内田守は典型的理系男子。一見ヤンキーを思わせる雰囲気を漂わせているが、普通に意思疎通は図れるし、むしろ友達を大事にする熱血性があると思う。性格自体は、良くいえば「陽キャ」、悪くいえば「雑、チャラ男」。(この表現も志希によるものである。)
そして、私。私は平川愛由。長所は、謙虚で努力家、らしい。私自身はそう考えてはないが、守と志希は強くそれを推している。短所は数え切れない。だから、こんな私を晴翔は見てくれるはずない、と思いつつ、自分を選んでくれたら、どれだけ幸せだろうと何度も考えたものである。
幼少時代から中学までを共にしたこの四人組は、男女間関係なしに仲が良かった。もともとの性格で似ている面が多く、喧嘩はあっても組の中の誰かが必ず仲介するなど、我ながら本当にうまく関係を築いて来たと思う。
人間関係を継続させるのにはそれなりに努力が必要なのだ。それを身をもって学ぶことは、人生において誰もがすることであろうが、その一瞬一瞬は過ぎてみないと自覚しがたいものである。
継続の難しさも然り、またその関係を作るところも鬼門であるのが世の常であるのだ。
恋をした相手は高嶺の花であり、特に才能も持ち合わせていない自分が好きになるのですらおこがましいと感じたこともあったが、気持ちというのは容易に止められるほど弱々しいものではない。
私はそんな難しいことを深く考えてしまうほど、晴翔が好きだった。
この日記は、私が体験したことを書き残すものとする。いつか大人になった自分がこれを読み返して、初心に帰り、人間関係の難しさを省みて欲しいから。
晴翔は、気さくで誰にでも優しい。目は二重でぱっちりとしていて、俗に言う「イケメン」であった。大衆の前では理想通りの男の子であったが、実は少し天然で、腹黒さも兼ね備えてて、…一言では表しがたい性格の持ち主。
晴翔とは幼馴染であったが、私にはあと2人、幼馴染がいる。真島志希と、内田守だ。
真島志希は元気はつらつとした活発な女の子。コミニュケーション能力が高くて、勉強以外では頼りっぱなしだ。特に私は嬉しいことや、驚愕したことなど、自分の精神に衝撃が走るようなことがあった時に、過度に反応してしまう癖があったため、奈緒の言葉巧みな技術がなければ、同期たちには変人扱いされることとなっていただろう。
内田守は典型的理系男子。一見ヤンキーを思わせる雰囲気を漂わせているが、普通に意思疎通は図れるし、むしろ友達を大事にする熱血性があると思う。性格自体は、良くいえば「陽キャ」、悪くいえば「雑、チャラ男」。(この表現も志希によるものである。)
そして、私。私は平川愛由。長所は、謙虚で努力家、らしい。私自身はそう考えてはないが、守と志希は強くそれを推している。短所は数え切れない。だから、こんな私を晴翔は見てくれるはずない、と思いつつ、自分を選んでくれたら、どれだけ幸せだろうと何度も考えたものである。
幼少時代から中学までを共にしたこの四人組は、男女間関係なしに仲が良かった。もともとの性格で似ている面が多く、喧嘩はあっても組の中の誰かが必ず仲介するなど、我ながら本当にうまく関係を築いて来たと思う。
人間関係を継続させるのにはそれなりに努力が必要なのだ。それを身をもって学ぶことは、人生において誰もがすることであろうが、その一瞬一瞬は過ぎてみないと自覚しがたいものである。
継続の難しさも然り、またその関係を作るところも鬼門であるのが世の常であるのだ。
恋をした相手は高嶺の花であり、特に才能も持ち合わせていない自分が好きになるのですらおこがましいと感じたこともあったが、気持ちというのは容易に止められるほど弱々しいものではない。
私はそんな難しいことを深く考えてしまうほど、晴翔が好きだった。
この日記は、私が体験したことを書き残すものとする。いつか大人になった自分がこれを読み返して、初心に帰り、人間関係の難しさを省みて欲しいから。