これは、運命を信じてみた話。
「うへぇ~、で、その後は一緒に帰ったの?」
「いや、ほっぺに手形がついた守に会ったから三人で帰ったよ。」
「え!守!ばか!」
「女の子に振られたんだって。」
「その頃からそんなんだったんだ…いや、ほんと、うん、馬鹿だね。」
「ね…。守は置いといて…でもまぁ、そのくらいしかなかったよ。それ以降はなんだか気まずい気がして、今日みたいなかんじのをずーっと。」
「なるほどね…。今思い出したんだけど、あんまり何もしないとやばいかもよ、だってね…」
志希の言葉を遮るように下校のチャイムがなった。志希は慌てて片付けを始めたため、チャイムに遮られた言葉の続きはしばらくの間話されることはなかった。
