遠距離恋愛でも繋ぎ止めておきたい天然彼女が可愛いすぎる
松平くんは手慣れた様子で2枚のもんじゃを焼いていく。
「あれ?何で松平くんは今日私服なのに選手ってわかったんだろう」
「本当だ、知っててくれたのかな」
「えー、バドミントンに興味とかないと思うんだけどな」
もんじゃが焼ける間、開発中の商品を見せてもらった。
「チタンのネックレスなんだけどさ……」
松平くんは付けていたネックレスを外した。
「来年からのデザインなんだけど女子的には色とかの人気はわかる?」
「うーん、わかんない、松平くんは普段から付けてるの?」
「まあ、一応開発してるしな(笑)着け心地とかもあるじゃん」
そっか〜とネックレスをマジマジと触っていた。
「実際に着けたことはないんだよね、先輩は付けてる人もいるけど、私はアクセサリー類はプレー中に気になっちゃうタイプなの」
「そうなんだ、確かにそういう人もいるよな」
「男子なんてジャンプとかするから邪魔じゃない?」
「慣れたかな〜(笑)」
慶太くんと高校の時にも話した事がある。
お互いアクセサリーはあまりしたくないと共感したのだった。
大人になってからならいいけどなと
だから誕生日はお互いその時に必要な部活用品と決めたんだったな。
懐かしい……
「付けてる先輩に聞くのが1番だよ、参考にならなくてごめん」
詩織はネックレスを返した。
「わかった、ありがとう……食べよっか」
詩織は頷いた。
「はむっ……あちゅ…ふぅー、ふぅー…」
「えっ、いきなり?(笑)冷ますのがさきだろ(笑)」
「……むう…よくやっちゃうんだよね」
詩織はお水を一気に飲んだ。
「あのさ、混合ダブルスやってみて正直どう?」
「……正直言うと難しい、でもチャンスなんだよね?」
「まあな、そこを監督に言われちゃうとな」
頑張るしかないと思ってると詩織は言った。