遠距離恋愛でも繋ぎ止めておきたい天然彼女が可愛いすぎる
次の日の昼休みに社食でバド仲間と食事をしていると
「松平くん、昨日同期と食事ってインスタ投稿してるけど、これって詩織?」
スマホを見せてくれた。
もんじゃの奥にはチームジャージが半分映っており体型から女性とわかるものだった。
約束通り名前は出してないけど同期となると絞られてくる。
同僚の考えはなかったのかなとまたむうっと頬を膨らませた。
「…そうね、昨日行った」
「珍し」
「何回も誘われてて、昨日は商品も見て欲しいって言われたからだよ」
「松平くん、必死だね、よく頑張ったよ(笑)」
「それってどういう事ですか?先輩」
「詩織の事、好きじゃん、ねっ」
「そうそう」
「まさかぁ〜冗談はやめてくださいよ」
分かりやすいよねと先輩は言っていたけど自分では全く気づかない、当然だ、私には慶太くんがいるもん……
でもまだ公表はできないし。
「でもさぁ、私の親もバドミントンやってるんだけど、夫婦ではダブルス組まないってお互い言ってるわ(笑)」
「それは結構聞く話しよね」
へぇ、そうなんだ。
「まあ、夫婦じゃないから詩織達はいいか(笑)」
「そうですよ、先輩、変な事を言わないでください、やりにくくなるじゃないですかー」
「意識したら好きって事じゃない?」
「ないです!」
詩織は言い切った。
「はぁ、……恋愛もしたいよね」
先輩達は本気で思っているようだ。
「でも両立も難しくない?休みも中々取れないし」
あっ、私今年は大会が終わってから連休とりますと詩織は仲間に先に告げておいた。
「実家にでも帰るの?」
「それも検討してます、まだ決めてないですけど、怜奈とも会いたいし」
大会終われば監督もOKくれるでしょと先輩は言ってくれた。