遠距離恋愛でも繋ぎ止めておきたい天然彼女が可愛いすぎる

悠里の事があってから俺はSNSがあまり好きではなくなった。

ある日、青木と話していた詩織の事を可愛いと思った時があったんだ。

「詩織さぁ、1つだけ言ってもいい?」

「何?」

「SNSをもう少し上手く使えないかな?」

「ん?どういう事?」

「部活のグループLINEあるじゃん、先輩からの連絡事項には早く返信した方がいいよ」

「あー、えっ、SNSってショートネットワークスピードって意味?」

「…はあ!?ばかなの?」

「だって早くって言ったー、むぅ」

頬が膨らんだのを俺は見てしまった。

「クックックッ」

思わず声を出して笑ってしまった。

「ほら、赤崎にも笑われてるじゃん」

「江藤って面白すぎる(笑)」

「でしょ?私は毎日これよ」

「いいじゃん、毎日楽しくてさ」

「そう?赤崎ならそう思うんだ、腹立たない?」

「いや、全然、部活を真剣にやってるとさ、癒しを求めちゃうんだよな、2人のコントいつも楽しいぜ(笑)」

「コントじゃなーい…何やってんの?詩織」

「SNSとはって調べてた」

「うん、偉い偉い」

「何だ、スピードじゃなかったか…」

その言葉に俺はツボって凄く笑った。

「詩織が返信しないから私に部屋見てきてって連絡入るのよ、わかった?」

「うん、ごめん、気づかなくて」

「珍しいよね、結構スマホ離せない子多いのに」

「うーん、重くない?」

「あれが?」

「うん、手で持ってたら指痛くなるし」

「置けばいいじゃん」

「プハハッ、腹痛てぇ……」


「おーい、慶太」

その時、俺はまだ聞きたかったんだが友達に呼ばれたんだったな。
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