遠距離恋愛でも繋ぎ止めておきたい天然彼女が可愛いすぎる
「慶太が、米国の大学を決めたのは詩織ちゃんと付き合ったからだと思うのね、普通なら翔太みたいにこっちの大学か、慎吾くんみたいにBリーグからの道を選ぶと思うの、詩織ちゃんが頑張ってるから慶太も頑張れるのよ」
「……私が進路を先に決めたからですかねー」
「それでも、東京の大学を選べばいいわけで」
「そっか……」
「慶太の中では葛藤してたでしょうね、もし無理で帰ってきても慶太を責めないでやってね、詩織ちゃんなら大丈夫だろうけど」
「はい!」
「はい、到着」
お母さんが店の前に止まるとエステサロンだった。
「詩織ちゃんにご褒美」
「えっ、私、さっき高い服を買ってもらって充分です」
「まあまあ、体を預けてみなさいって、楽になるよ」
行きましょと手をひかれて店に入って行った。
詩織にとっては初めてのエステサロン、マッサージとは違う施術
あまりの気持ちよさに秒で眠ってしまっていた詩織だった。
ポンポンと体を軽く叩かれて詩織は目覚めた。
施術のスタッフさんにお礼をいい、ロビーに行くとお母さんと店長らしき人が話をしていた。
「お待たせしました」
「どうだった?」
「爆睡してました(笑)」
「疲れているのよ、仕方ないわよ」
店長さんから名刺をもらい、たまには癒されに来てくださいと言われた。
「ありがとうございます」と言ってお母さんと店を出た。
初めての経験でしたと詩織は嬉しそうにお母さんに話す。
そろそろホテルに戻りましょうかねとお母さんはLINEを見ると
「慶太からホテルに戻ってるって」
「え?私には来てないですねぇ」
「詩織ちゃんがあまりスマホチェックしないからじゃない?私といるの知ってるし」
「かもかもですぅ」
お母さんがタクシーを拾ってくれてホテルに到着した。