遠距離恋愛でも繋ぎ止めておきたい天然彼女が可愛いすぎる
悠里さんは積極的にお母さんに話かけている。
「あっ、じゃあ私、失礼しましょうか?」
と詩織が言うと、
「今日はまだ詩織ちゃんと用があるの、ごめんなさいね」
とお母さんがお断りをしていたのだ。
「じゃあ、お店に食べにきてくださいね」
「えぇ、お父さんにもよろしく」
「はい、失礼します、詩織もまた松平くんと店に来てね」
「う、うん……」
悠里さんは歩いて行ってしまった。
「はぁ、東京で会うとはね……」
お母さんは行きましょと歩き始めた。
「私もたまたま同期に連れて行ってもらった店が悠里さんのお店で……なぜか友達みたいな扱いなんですよね〜呼び捨てなんて認めてないんですけどね」
「昔から商売人の娘だし、店にも出ていたから人見知りはないわね」
「お母さんはあの……えーと……慶太くんが……」
「あー、付き合ってたこと?知ってたかな、慶太本人からは聞いてないけど悠里ちゃんのお父さんからね」
「慶太くん、話してなかったんですね」
「慶太ってモテるんだけど、あまり積極的ではないの、どっちかというとビビりかな」
「え?嘘ですよ」
お母さんもビビりって使うんだ…
だから慶太くんも使うんだ〜
悠里さんも慶太くんもビビり?
うーん……
「だから、詩織ちゃんには自分からいったと聞いたから本気かなって、中学の時なんてただ彼女いたら勝ち組みたいな感じだけど、それを周りに言わなかったからね、本気じゃないとは私は思ってた(笑)」
悠里ちゃんも悪い子じゃないけど、慶太とは合うとは1度も思ったことはないとお母さんが言った。