暁に星の花を束ねて
葵は温室から戦略部門棟の方角へ顔を向けた。

(……佐竹部長……。あなた、何者なんですか……?)

葵は胸の奥で安堵と同時に、言葉にできない怖さを覚えた。
彼に守られている。
だが同時に、彼の一声で「真実」が消されていくのだ。
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