ご主人様は糖度高めの三つ子様
と、後ろから聞こえた。
ふりかえるとさっきの男だ!
「ぎょっ!」
身長180cmくらいありそうな男どもの間を
すり抜けていこうとすると、
後に廊下に出て来た方に軽々止められ、
後ろから抱き締められるように
動きを封じ込められた。
「ひっ!!!」
「そんな怖がんないでよ」
「よくもまぁ、
見知らぬ女性にそんなことできますね。
さすが太陽兄さん」
「は、離してください…」
早く逃げないと、
あの輩みたいな人に、
いかがわしい店で働かされてしまう!
「君、いい匂い。どこの香水?」
と耳元で囁かれ、どっと顔が熱くなる。
どこのかはよくわからない。
しかも、普段香水なんてつけない。
っていうか人生初…
「離せよ、太陽」
「えー、なんで?」