転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 最初に見た時には五十代だろうと思ったのだが、近くに寄って見ると、もう少し若そうだ。三十代後半、四十代に入ったところ――だろうか。
 顔色が悪く、目の下にはクマができている。疲れを隠せていないので、老けて見えるのだろう。そんな彼には、賄(わい)賂(ろ)である。

「カユロシュしゃんは、おつかれでしゅね? それなら、これをどうじょ」

 ポシェットから取り出し、カルロスに差し出したのは、紙にくるまれたキャンディだった。

「飴……か……?」
「ちがいましゅ。うちなわれたかいふくやくでしゅ」
「は?」

 リリカの言葉に、カルロスは目を剥いた。
 これは、公爵家の図書室を整理していて見つけたものだ。古い書物の中に書かれていたもので、今流通している疲労回復薬とは違う。

「……これは?」
「おうちでつくりまちた」
「カルロス、我が家の料理人にリリカが作らせたものだ。効果は私が保証するが、その前に鑑定してみればいい」

 信じられない、というような目をして、カルロスは手のひらに載せられたキャンディをまじまじと見ている。
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