転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 王宮魔術師の青年は、首を傾げている。リリカは、彼の着ているローブを引っ張った。

「あのね、おにいしゃんのまりょくは『うにょうにょ』ちてゆ。ドミのはちてないの」
「魔力がうにょうにょ……?」

 言葉で説明するのは、難しい。
 ドミがモグラを出す時には、どこから出てくるのかまったくわからないが、青年がモグラを作った時には、土の中をうにょうにょとしか言いようのない流れで魔力が流れていくのがわかるのだ。

「……アークもきっとわかゆ。つちのなか、『うにょうにょ』ちてゆ」
「そうかな? ねえ、もう一回やってもらってもいいかな?」
「は、はい! もちろんでございます」

 アークスに頼まれて、青年はもう一度ゲームを始めることに同意した。

「行きますよ……」
「そこだ!」

 今度は、リリカが指示する前に、アークスのハンマーが振りおろされる。見事命中。

「もう一度」
「かしこまりました」
「えい!」

 今度は外れた。でも、隣の穴だ。近いところまでは来ている。
 それから、何度もアークスと魔術師は、同じことを繰り返した。二十回も繰り返す頃には、アークスも完璧にわかるようになっていた。

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