転生幼女と宰相パパは最強コンビ
「陛下、リリカはこちらで預かりましょう」
「えー」
「リリカの足に合わせると、時間がかかってしまいますので」

 重ねて言われ、アークスはちらっとこちらを見る。リリカの足が短いのを改めて実感したらしく、しぶしぶと手を離した。

「でも、あっちでは僕が手を繋ぐからね!」
「さて、それはどうでしょう」
「イヴェリオ!」

 リリカを抱き上げたイヴェリオは、下ろしてくれるつもりはないらしい。
 二人の歩く速度に合わせられないから、抱かれて移動されるのはしかたないと思うけれど、今のはアークスに対してちょっとばかり意地悪ではないだろうか。

「パパ、アークにいじわゆ、すゆ?」
「――まさか! 私が、リリカを他の人に任せたくないだけだよ」

 今の発言、リリカがとても大切だと言っているように聞こえる。
 嬉しくなってしまってイヴェリオの肩に顎を乗せたら、半歩遅れてついてくるアークスと目が合った。

「イヴェリオは、リリカがとても大切なんだね!」

 今、リリカが思っていたことを、アークスがそのまま口にしてくれる。

(……そうなのかな? そうなのかも)

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