転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 ゲームは、白が勝てば世界は守られたことに、黒が勝てば、世界は魔王に支配されたことになる。あまり気分がよくないのではと思ったけれど、この世界の人達はこれで充分楽しんでいるようだ。

「じゃあ、まじゅはへいちのこまでしゅ」
「僕は、小鬼」

 それぞれ、対応する駒を進めていく。リリカは兵士、アークスは小鬼だ。

「リリカ、間違えてる。精霊使いは、そのマスには進めないよ」
「そんなことないでしゅ……あー、しょっかー……このてはつかえましぇんな……」

 なまじっか、前世でチェスの知識があったために、こちらの世界でもチェスのような動きをさせてしまう。各駒の動かし方は、前世とは違っているものも多いのに。

「……どうちよ」

 両手を組み合わせて、考え込む。
 チェスならば、ここで駒を斜めに動かせたのに。精霊使いの駒は、斜めには動かせないのだ。

「うーむぅ……」

 思っていた以上に、アークスは上手だ。リリカは両手をあげた。

「まいりまちた」

 機嫌が悪くなったわけではない。でも、次はアークスに勝ちたい。

「じゃあ、もう一度」
「うん!」

< 198 / 265 >

この作品をシェア

pagetop