転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 暗号としては、古典に属するものだ。今回の場合、ここから始めるのがよさそうだ。

「大使館にある本をすべて調べなければならないな」

 大使館にある本と同じものを揃える必要がある。その中のどれが、暗号に関わっているものかはわからないが。

「パパ、ボユガしゃんのもっていたほんからはじめたら?」

 大使館にあるすべての書物をいきなり調べるのは難しい。だが、リリカはヴォルガが持っていた本を二冊だけ知っている。
 この国の旅行記だ。あの時、馬車の中でヴォルガは言っていた。この国について読むのを好む、と。
 大使として、基本的な情報を頭に入れておくのは必要なことだろうが、長い間国交のなかった国だ。この国のことを知るために彼が旅行記を持っていてもおかしくない。
 出先で解読しなければならない時に使えるよう、持ち歩いていても自然な旅行記を選んだのではないだろうか。
 あの時見せてもらったのは一冊だけだが、もう一冊もちゃんとタイトルは確認してある。

「……なるほど、旅行記か」

 イヴェリオは、感心したように言った。
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