転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 ベルザール王国との間に正式な国交を開いていなかった期間、密輸入していた悪徳業者がどの道を使っていたのかが書かれていないか、期待しているのである。

「……海っていう手もあるよね」
「それはもうてはいちたって、きちだんちょーしゃんがいってた」

 船で逃げるということも考え、騎士団員達はさっそく港を調べているそうだ。それから、王都内で身を隠していることも考え、王都の宿泊施設も順番に調べているところらしい。

(山を越える方法もあるんだろうけど……)

 山道を越えるのは、子連れでは難しい気がする。馬車に乗せてしまえば、大丈夫だろうか。

(どこかで、読んだ気がするのよね……)

 本を放り出し、今度は地図を手に考え込む。
 エステリア王国全土と、ベルザール王国全土が掲載されている地図。国境のあたりに、指で線を引いてみる。

「ねえ、リリカ。川を使って密輸してたって記録があった!」
「おもいだちた!」

 王宮の図書館にこっそり忍び込んで目につく本を片っ端から読んでいた頃のこと。密輸や密入国する時に、しばしば使われていた場所というのがあったのだ。
< 223 / 265 >

この作品をシェア

pagetop