転生幼女と宰相パパは最強コンビ
リリカの見ている前で、ヴォルガは忙しく視線を左右に走らせた。川に飛び込んで逃げることを考えているのかもしれない。
けれど、すでに騎士達が周囲を取り囲み始めている――逃げられるはずもない。
自分の立場が危うくなっていることに気づいたらしいヴォルガは、足元にあった袋を片手で持ち上げた。
袋を素早く切り裂くと、中から出てきたのはぐったりとした子供である。
薬でも盛られているらしく、意識はない。ヴォルガは手にしたナイフを、子供の首に当てた。
「……下がれ。さもないと――」
ヴォルガの低い声に、騎士達は顔を見合わせる。
「下がれと言ったんだ! お前、そこのお前、お前もだ! 船から下りろ! おっと、剣も投げろ! 両手を上げて、船から離れるんだ、ほら!」
いつもの落ち着き払った様子はどこへ行ってしまったのやら、ヴォルガはナイフを振り回して喚(わめ)く。騎士団長は剣を置き、両手を上げて船から下りた。
船に乗り込んでいた騎士達も、騎士団長に従うようにして船から下りる。
(……どうにか、できればいいのに……)
けれど、すでに騎士達が周囲を取り囲み始めている――逃げられるはずもない。
自分の立場が危うくなっていることに気づいたらしいヴォルガは、足元にあった袋を片手で持ち上げた。
袋を素早く切り裂くと、中から出てきたのはぐったりとした子供である。
薬でも盛られているらしく、意識はない。ヴォルガは手にしたナイフを、子供の首に当てた。
「……下がれ。さもないと――」
ヴォルガの低い声に、騎士達は顔を見合わせる。
「下がれと言ったんだ! お前、そこのお前、お前もだ! 船から下りろ! おっと、剣も投げろ! 両手を上げて、船から離れるんだ、ほら!」
いつもの落ち着き払った様子はどこへ行ってしまったのやら、ヴォルガはナイフを振り回して喚(わめ)く。騎士団長は剣を置き、両手を上げて船から下りた。
船に乗り込んでいた騎士達も、騎士団長に従うようにして船から下りる。
(……どうにか、できればいいのに……)