転生幼女と宰相パパは最強コンビ
イヴェリオの膝の上によじ登ると、彼のお腹に後頭部を預けた。落ちてしまわないよう、すかさずお腹に回される腕。こんなにも大切にされている。

「パパ、ありがと! あたちを、みとめてくれて。だいじにちてくれて」

 最初の出会いから、イヴェリオとリリカの関係は大きく変わった。イヴェリオが、リリカを認めてくれたのがこんなにも嬉しい。

「僕は? 僕も行っていいんだよね?」
「もちろん、アークスも。そろそろ、遠出しても問題ないだろうからな」

 アークスも、満面の笑みを浮かべる。それから彼は、イヴェリオの膝の上にいるリリカの頭を撫でた。

「これからも、よろしくね。一緒に、この国をもっとよくしていくのに力を貸してくれたら嬉しいな。僕も、立派な王様になれるように努力するし」
「うん。あたちたち、チームだもんね」

 イヴェリオとアークスとリリカ、三人でチーム。
 大切な家族がいて、大切な仲間がいる。思いがけず生まれ変わってしまったけれど、今度の人生も悪くなさそうだ。
だからきっと、リリカはこの世界でも生きていける。




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