転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 前足をぱちぱちと打ち合わせているのは、『トワ』という名前が気に入ったのだろうか。
 かなり大きく、上にリリカが乗っても問題なさそうだ。

「トワ、あたちとけいやくちた?」

 首を傾げてたずねれば、ぶんぶんと頷き、その動きに合わせるように尾が左右に揺れる。どうやら、契約できたことを喜んでいるらしい……と、しゅるっとその姿が消えてしまう。

「……どちた?」

 見えなくなってしまったけれど、すぐ側に存在を感じることはできる。
 レッサーパンダの姿で実体化できる時間は、ものすごく短いらしい。

(あれ、眠……い……)

 もしかしたら、精霊と契約するのって、すごく体力を使うのかもしれない。横向きになって身体を丸めたリリカは、あっという間に眠りの世界へと旅立った。
 翌朝、リリカはマーサが朝の支度に来るのを、足をばたばたとさせながら待っていた。着替えが終わるなり、マーサの手を引っ張って、ローゼスのところに行く。

「マーシャ、ローゼシュ、みて! みてて! トワ、きて!」

 リリカの声に応じて、ポンッとトワが姿を見せる。
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