転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 たぶん、懐かれているのだろうと思うが、まだ契約できたとは思えない。
 こういう場合、定(じょう)石(せき)なのは名前をつけることだ。契約の方法までは、本には書いてなかった。
 前世で読んだ異世界物の小説や漫画では、名前をつけることで契約を結べるケースが多かった。
 リリカの周囲をくるくる回っていた玉が、リリカの手に乗っかった。

「あたちと、けいやくちよ! きみのなは、トワ!」

 そう言ったとたん、玉が光輝いた気がした。しゅるっと身体から、魔力が抜けていく。とたん、ずしりと身体にかかる重み。いや、身体から力が抜けたのだ。
 トワと名付けたのは、永久――ずっと側にいてほしいと願いを込めてのもの。

「……あや?」

 こてん、とベッドに倒れ込んだリリカの目の前に、もふもふとした何かがうずくまった。

(レッサーパンダ……?)

 リリカの持つ知識で言うと、レッサーパンダが一番近い。だが、ずいぶんと丸々していて、リリカの知るレッサーパンダとはまったく違うスタイルだ。
 たぶん、この言葉が一番近い。ゆるキャラ化したレッサーパンダだ。

「……トワ?」

< 52 / 265 >

この作品をシェア

pagetop