転生幼女と宰相パパは最強コンビ
 署名を終えたイヴェリオを呼ぶ。小さな子に呼ばれて無視するわけにもいかないと思ったのか、イヴェリオは顔を上げた。

「トワ」

 声に合わせるように、しゅっとゆるキャラが姿を見せる。レッサーパンダは、こちらの世界には存在するのだろうか。ふと、そんな疑問が頭に浮かぶ。

「精霊か!」

 驚いたように、イヴェリオは立ち上がる。
 パタリパタリと尾を振ったトワは、リリカの前にうずくまった。
 乗れ、と言われているような気がして、リリカはトワによじ登る。
 とてとてとイヴェリオのところまで進んだトワだったが、そこで制限時間が過ぎたらしい。来た時同様しゅっと姿を消してしまい、リリカはころんと床に転げ落ちた。

「いたぁい……」

 イヴェリオの目の前で、尻もちをついてしまった。お尻が痛い。

「大丈夫か!」
「あい。だいじょぶ。トワ、すぐにきえゆ」
「……そ、そうか……いつからだ?」

 うぅむと唸ってしまったイヴェリオは、マーサの方に視線を向けて問いかけた。

「今朝からでございます」
「……そうか」

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