転生幼女と宰相パパは最強コンビ
『闇の商人団』とやらに見つからなければ、今でも家族で幸福に暮らしていただろうに。
今頃、リリカは屋敷でマーサ達と過ごしているはずだ。
(……三年、か)
最初に顔を合わせた時には、ただ、泣くだけだった。だが、イヴェリオが引き取り、屋敷の使用人達の力を借りてリリカを育てるようになってから三年。
総力を上げて調べさせているが、いまだにリリカの両親は見つかっていない。もしかしたら、国外から連れてこられたのかもしれない。そうだったら、見つけ出すのは不可能だ。
あの頃は、今以上に国内外が混乱していたから、『闇の商人団』もこの国で精霊使いの素質を持つ子供達を集めていたのだろう。混乱している国からならば、子供を連れ出すのもさほど難しくはないはずだ。
「イヴェリオ、この書類はこれでいいかな?」
「確認いたします」
即位したばかりの頃は頼りなかったアークスも、今では自分が国を背負うのだと日々努力を続けている。
国王という彼の背負うべき立場を思えば当然なのだが、子供らしい笑顔がないのは気になるといえば気になる。
「リリカ嬢はどうしている?」
「……元気にしているようですよ」
今頃、リリカは屋敷でマーサ達と過ごしているはずだ。
(……三年、か)
最初に顔を合わせた時には、ただ、泣くだけだった。だが、イヴェリオが引き取り、屋敷の使用人達の力を借りてリリカを育てるようになってから三年。
総力を上げて調べさせているが、いまだにリリカの両親は見つかっていない。もしかしたら、国外から連れてこられたのかもしれない。そうだったら、見つけ出すのは不可能だ。
あの頃は、今以上に国内外が混乱していたから、『闇の商人団』もこの国で精霊使いの素質を持つ子供達を集めていたのだろう。混乱している国からならば、子供を連れ出すのもさほど難しくはないはずだ。
「イヴェリオ、この書類はこれでいいかな?」
「確認いたします」
即位したばかりの頃は頼りなかったアークスも、今では自分が国を背負うのだと日々努力を続けている。
国王という彼の背負うべき立場を思えば当然なのだが、子供らしい笑顔がないのは気になるといえば気になる。
「リリカ嬢はどうしている?」
「……元気にしているようですよ」