【完】オキナグサに愛を込めて
序章

*




『シホお願い!今日も“黒龍”の走り付き合って!』

「もうエマ、今日も行くの?」

『うん!レンさんに会いに行きたいの』


わたしのお願いをまたかって笑いながら付き合ってくれる親友の宝来 志帆-ホウライシホ-。


中学校からの親友で、結構なお姉さん気質。
同い年なのに頼れる姉貴……なんて言ったら

「同い年なんだからやめてよね!エマがお子ちゃまなんだよ」

っていつも怒られちゃう。

でも、そんなわたしのわがままにいつも付き合ってくれてる。


黒龍はこの辺りで1番大きな最強グループ。
喧嘩で負けたことがないって噂。


この辺りじゃ知らない人なんていない。

そのグループの総長 黒﨑蓮 に憧れを抱いたのは中学生の頃。


何にも興味無いみたいな黒﨑蓮のその瞳に見入ってしまったんだ。


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