【完】オキナグサに愛を込めて


「…え?エマちゃんはレンの女じゃないの?」


『わたしがレンさんの女…?』


ユウキさんは何を言ってるんだろう。

「レンの家にも行って、水族館にも行ったんでしょ?」

『はい。でもわたしレンさんの女になんて、なってないですよ』


ついに言葉を詰まらせたユウキさんに変わってイチジョウさんが続ける。

「エマちゃん、レンは他の女の子を家にあげたりしないんだよ」


……レンさんが家に連れて行ってくれたのは仕方なくだったし…。


「それに、レンが水族館なんてありえねぇ」


……それもわたしが行きたがってたからで…。


「他の女の子がどれだけ行きたがってもぜってぇ行かねえよあいつは」


……でもそれはレンさんの気まぐれなんじゃ…。

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