【完】オキナグサに愛を込めて
それからしばらく他愛ない話をして、夢みたいな時間を過ごした。
話してたのは殆どサクラバさんだったけど…。
「エマちゃんは彼氏とかいるの?」
真剣な眼差しでサクラバさんが聞いてきた。
『今はいませんよ!』
そう。わたしは恋愛経験ゼロ。
初心なわたしは相手にされないんじゃないかと思って、今はなんて言ってしまった。
「よかったな、レン」
ニヤッと笑いながら言ったのはイチジョウさん。
…なにが良かったんだろう。
わたしはレンさんに興味があるけど、レンさんがわたしに興味があるとは思えない。
さっきからずっと話に入ってくることなく携帯を見たり、つまらなそうにしている。
イチジョウさんの言葉もレンさんは無視だった。
それも日常なんだと思う。イチジョウさんはちっとも気にしてなかった。